【子育てグッズ研究会】表紙




新米ママの仲間さがし担当:倉田 由起子

仲間 <待ちに待ったわが子誕生!>

 平成10年5月19日、10ヶ月間ママのお腹で暴れまくっていた男の子この世にデビューしました。出てきてもやはり足をばたばたさせて、足首につる名札を看護婦さんが何度つけても外してしまう元気者でした。 6日後、まだ名前の決まっていない「ごんべい君」は、パパ、ママと一緒に4人のジジババの祝福を受けて退院しました。この時のカメラとビデオの嵐、きっと同じ日に生まれたアムロちゃんベビーにも負けない(?)ほどで、看護婦さんも絶句しているようでした。初孫のパワーはすごい!! お七夜にやっと名前が決まり、「ごんべい君」は「あっちゃん」と呼ばれるようになりました。

そして一ヶ月検診も母子共に無事クリア。梅雨もほとんど明けた7月のはじめに(ママの実家での静養は予定よりもゆっくりしてしまいましたが)パパの待つ西葛西のおうちに帰ってきました。

ここからが新米ママ、試練の開始です。3人での生活も一段落ついて「そう言えば、帰ってきてからお散歩をしていない。明日から外に出てみよう。」と思い、夜、パパに相談しました。パパは「危ないからダメ。今度の土曜日まで待ちなさい。」と言います。この団地周辺にはいくつかの緑の公園や子供の遊び場があり子育てにはとてもいいところです。しかし、人通りと自転車、車も多く、マンションの10階からA型ベビーカーで降りて急なスロープを下って散歩するのは産後1ヶ月半のぼーっとしたママには勇気のいることでした。 でも、だめといわれると余計に外に出たい、人と話したいという欲求が高まります。

妊娠中は週に2回のマタニティ水泳、毎日約3〜4キロの散歩、図書館通い、友達や旦那と食べ歩き、とアクティブに過ごしていたのに、今はうちの中で我が子と缶詰状態。しかもパパはその時期毎日帰りが遅く、土日も出張が多く、あまり当てにできない状態でした。ベランダから外を歩く人達、小さい子を連れて立ち話をしているお母さん達をうらやましく見ながらこれってマタニティブルー? 土曜日までが長く感じられました。

待ちに待った土曜日。雨上がりで気持ちのいい朝です。ママの先輩にもらったA型ベビーカーを押して西葛西での初散歩。まずは一番近いわかくさ公園に行ってみることにしました。エレベーター、スロープ、がたがた道、狭い曲がり角、砂利道…いくつもの難関をこえてあちこちぶつかりながらようやく到着。土曜日なので、パパ達が多い。たばこを吸いながら子どもと遊んでいたり、新聞を読んでいたり。ひそかに今日お友達になれそうな人がいたらいいなあと期待していましたが(できれば同じくらいの赤ちゃんのママ)、残念ながら、この日はお友達を作ることはできませんでした。  次の日も、その次の日も時間帯を変えて通ってみましたが、暑いせいか、人が少なく、ましてや私たち親子のようなA型ベビーカーで首も座っていない赤ちゃんとママは見かけることはなく、また気が滅入ってきました。


<みんな、どうしているのかな?>

 同じくらいに生まれた赤ちゃん達は今、どうして過ごしているのだろうと思い、マタニティ水泳や母親学級で一緒だった友達に電話したり、インターネットの子育てホームページにも投稿してみましたが、みんな暑くて外に出られない、買い物を兼ねた散歩程度で公園デビューしている人なんていませんでした。
でも、私と同じく、子育て初心者の仲間達との接触に飢えている感じがしました。OL時代の友達(4才の男の子のママ)に聞いても「寂しい時期なのよ。仕方ないよ。」というアドバイス。焦る必要はないけれど、やはり同じくらいの子どもが居て子ども達を外で遊ばせながら、子育てについて、仕事についてなど色々と話せる近所の友達が欲しいと思っていました。


<「ぴよぴよクラブ」誕生!>

 そんなとき、保健所の多目的室で月に1度、0〜3歳児と母親が遊ぶ「よちよちクラブ」があることを知り、早速、母親学級で一緒だった友達に声をかけて8月の開催日に行ってみました。お盆期間だったこともあり、6〜7組の親子しか来ていませんでしたが、広い部屋にたくさんのおもちゃが置いてあり子ども達は自由に遊び、ママ達はおしゃべりして、ストレス発散できる雰囲気でした。保健婦さんも時々見回りに来るので、心配なことを相談もできます。(ただ、ねんねの赤ちゃんめがけて、よちよち歩きの子どもが近寄ってくるのでちょっと危ない…)その日は初めて同じ月齢の赤ちゃんとママ達、少し大きい子のママ達とふれ合えて、足取りも軽く帰ってきました。

 けれども、これだけで満足できるあっちゃんママではありません。次の日に早速保健所に行って、月に1回だけでなく、せめて週に1回「よちよちクラブ」を開いてもらえないか聞きに行きました。返事はNO。場所の問題、安全上の問題で月に一度が限度ということ。それでは、母親学級の時のメンバー6組でサークルを作るので、場所だけ貸してもらえないか(家の中では狭くて危険だし、ママ達のストレス発散と情報交換のために外で集まりたいということを強調しました)交渉したところ、所長さんに聞いてみて下さると言うことになりました。(正直言って、そんなに大げさになっちゃってどうしようと思いました)
 
 翌日、担当の保健婦さんから、電話があり、月に1回程度なら、場所を貸して下さることになり、「さっそく、来週集まりましょう。」ととても好意的で、うれしくなりました。ダメモトで言ってみるものだなあとつくづく思いました。

 そして、8月末、第一回の集まりを開催することになりました。当日は言い出しっぺの私たち親子は開始時刻の30分前に行き、保健婦さんとの打ち合わせや会場にマットを敷いたり、ベビースケールを用意したりして、みんなの来るのを待っていました。でも、1時間経ってやっと2組来ただけで、あとは子どもが起きなかったとかママが具合が悪くなったなどで全員は集まれませんでした。やはり、子どもができると予定が思い通りに運ばないものなのだなあとすこしがっかりしましたが、約4ヶ月ぶりに再会した3組の親子は色々話すことができ、サークルの名前も「ぴよぴよクラブ」と命名し、ちょっとした達成感のようなものを感じました。


<仲間がいたぞ!>
 9月半ば、「あっちゃん」ももうすぐ4ヶ月になるという頃、第二回目のよちよちクラブ(保健所主催)に参加しました。  先月と違って参加者が多く、1〜2才の走り回っている子ども達をしり目に赤ちゃん友達を捜すとぽつんとしている親子を発見。  勇気を出して話しかけると、4月生の赤ちゃんであることがわかり、やはり友達を作りたくて来たといいます。  そして、色々話しているうちに1組、また1組と同じような月齢の赤ちゃんとママ達が寄ってきていつの間にか部屋の1/4程を占領する輪を作っていました。

 はじめに話しかけた「かずき君」のママ、そしてやはり友達が欲しいと思ってきた「あんなちゃん」ママ、「まさき君」ママはほとんど同じ時期にお産をしており(4〜6月)、夏の間同じように友達を求めてA型ベビーカーで当てもなく、お散歩を繰り返していたことがわかりました。「あっちゃん」ママも一日3回もお散歩に出かけていたので、どこかですれ違っていたかもしれません。

 とにもかくにも、4人は盛り上がり、帰りにハンバーガーを買って、ついに実質的な公園デビューを果たしました。あんなちゃんママ曰く、「こうやって何人かのお友達同士で、公園をお散歩するのが夢だったのよねー。」ほんと、その通りです。

 こうしてお散歩仲間ができたのをきっかけに、色々な公園や遊歩道を探検し、今は水と緑に恵まれた親水公園がホームグランドとして定着し、毎日4組から多いときは8〜10組くらいの赤ちゃんとママ達が集まっています。芝生にレジャーシートを敷いてその上で赤ちゃん達はゴロゴロしたり、泣いたり、ミルクを飲んだりしています。ママ達もその様子を見ながら楽しくおしゃべりしたり、たまにはみんなで、赤ちゃん入場OKのレストランや喫茶店にも行くような余裕もできてきました。

 ぴよぴよクラブの方も最初の6組のメンバーの他に、お散歩仲間、公園で知り合った仲間が加わり、だんだんに盛り上がりを見せ、クリスマス会や忘年会も計画、冬に外で遊べないときのために公民館にもサークルの申請をするまでになりました。

 夏の間、首も座っていない「あっちゃん」と仲間を求めてベビーカーで放浪していたのが嘘のようにたくさんの友達ができました。お友達になった赤ちゃん達は今では他のママにもなついて、よく笑い、おすわりができ、まもなくはいはいもできそうな気配です。ママ達も色々なことを相談できる仲間ができたことで、心を落ち着けて毎日楽しく育児(育親?)に励んでいます。

 こんな素晴らしい仲間に巡り会わせてくれた子ども達に感謝して、これからも共に泣き、笑い、支え合って子育てを楽しみたいと思います。


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