| 【子育てグッズ研究会】表紙 |
足取り軽くお出かけしましょう 担当:飯倉和代
<子連れだってお出かけしたい。 でも大変ですよね>
皆さんは子どもを連れて外出することがよくありますか? 毎日の買い物はもちろん、公園へ行ったり、通院、検診、レジャーなど子連れでの外出はとても多いのではないでしょうか。以前は大家族が多く、祖父母や兄弟などが、親の外出時に子どもを預かってくれたものでした。また、近所の人に預けるということもしばしばあったようです。しかし今の社会では、核家族化や集合住宅に住む子育て世帯が増えたことにより、子どもを置いては外出できないのが現実です。また、密室保育などが問題とされる中、私たちにとって外出することが、親子の気分転換・ストレス解消にもなっていませんか? でも、その危険さと困難さは体験してみないとわからないことで、自分自身も子どもが出来るまでまったく気づかないことでした。外出すれば子どものおむつ替えや、授乳、ぐずり、ベビーカーや子どもを抱いたまま移動する不便さなどで、家に着いたときには疲れきってしまいます。スレス解消どころかストレスの原因にもなっているのです。
先日千葉のスーパーで、子どもが誘拐される事件がありました。子どもから離れた母親 が非難されもしましたが、エレベーターのない建物内では、ベビーカーで2階にあがれなかったため、一階に置いたまま数分離れた時に起きたことで、他人事とは思えない事件でした。 <公共の施設や交通機関を使えば、子どもだって社会人> 楽に外出できるよう、どこへ行くにも自家用車の人も多いでしょう。でも公共の交通機関を使っての外出は、エネルギーの無駄を省くことになり環境問題への対策になります。また、子どもの社会性を高めることにもなります。車内でのマナーを身に付けたり、切符の買い方を学ぶことも出来ます。 見知らぬ人の親切に出会うこともあるでしょう。他人と親との間の会話を聞くことにより、周りの人との応対方法を身に付けていくことでしょう。親子の外出は単なる移動だけではなく、教育の場でもあるのです。 <子連れにやさしい施設は高齢者・障害者への福祉にもつながります>
私たちには「育児」「介護」と続き、いずれは「介護される」側になります。ベビーカーが使いやすい街は車椅子も使いやすい街です。今から街を改善していくことは、弱者にやさしい町作りに繋がってくるでしょう。
そのような点から、私たちが子連れで外出する際に必要な設備が、どれだけあるのかを調査してみました。ベビーキープやおむつ交換台(開閉式)、ベビーベッド、昇降機、授乳室の有無を、会員の居住地付近で調べました。 <鉄道および公共機関の子連れ向けサービスの実態>
◆ 百貨店、スーパーは、子連れが来ることにより利益に繋がるので、サービスが良いのは当然であると考え、今回は、損得に繋がりにくい鉄道や公共施設の調査を行った。(注1) 本来は、エレベーター、エスカレータ上り下りとも欲しいが、今回はいずれかが あれば○とした。(注2)ベビーキープやベッド、授乳室の有無、所在が、トイレのおもてや地図中に表示してあるか。 調査地―会員の居住地付近 埼玉県大宮市、深谷市、所沢市、千葉県柏市、習志野市、東京都練馬区、調布市、 神奈川県横浜市保土ヶ谷区、旭区、川崎市多摩区、逗子市、葉山町、愛知県名古屋市名東区、豊明市、大阪府吹田市、高槻市、茨木市 傾向 ・ベビーキープ、ベビーベッド共に、全般的に設置率が低い。乳幼児連れが多く訪れる保健所でさえ、ないところが多い ・授乳室はどこもほとんどない。 ・設備があっても、その存在をあらわす表示がほとんどない。 ・新しい施設は設置率が高い。 今までにも子育てグッズ研究会は、交通機関の子連れ外出に対してのサービス情報の提供や、便利な利用方法などを小冊子などで提案してきました。しかし利用者の努力だけでは限界があります。今回の調査と併せて、社会全般に伝えたり、各機関に要望を出したり、提案をしていきたいと考えています。 <公的機関や企業への要望> -- 設計段階で,高齢者、障害者と共に乳幼児を持つ親の参画を -- 建築土木関係は男性社会に偏りがちであり、弱者の目が届きにくい場所です。また出来てしまうと、後で増設ということはし難いので、初期段階から弱者が企画に参加していけるといいと思います。 <誰もが得られる情報の提供を> 交通機関でも子連れ向けのサービスが増えてきています。たとえば、子どもサロンや、おむつ交換台付き列車、航空会社の禁煙席の優先予約やミルクの提供などがあります。会員の居住地近くにはありませんでしたが、関西では授乳室のある駅も出できています。ただそういった情報が一般の利用者に届きにくくなっています。自ら問い合わせたり、たまたまパンフレットを手にした人しか得られない情報です。それを時刻表や駅の窓口やホーム、車内にわかりやすく書いてくれれば、誰もが安心して利用できるようになるのではないでしょうか。 <メーカーの協力を>
ベビーキープやベビーベッドなどが設置されているところも増えてはきています、しかし私たちが調査した結果、ベッドがそのトイレ内にあるという表示がおもてになかったり、そこになくても他の場所にあるという表示がほとんどありませんでした。また、施設内の地図中にその位置も書かれていません。そのため親は子どもを抱いて、あちこちのトイレのなかを覗き、右往左往しなければなりません。もしそういった情報が与えられれば、たとえ数が少くても少しは有効に活用できるのです。その際、全国的な統一マークも決めれば、各施設も取り入れやすいのではないでしょうか。また、メーカーがベッドなどを設置する段階で、施設に「表示マークを入れてみませんか」という提案をしてくれ、実際に取りいれられれば、より有効にそのベッドが活用できるとおもいます。 <働く親への支援(保育園送迎時への対応)> 働く母親が増加し、企業内保育園やエンゼルプランによる駅型保育園などもできています。女性が働きやすくなったり、男性でも保育園の送迎がし易くなるように、主婦の外出にとどまらず、男女両方への取り組みをしていきたいと思います。例えば、父親が子どもを連れての外出もあるのですから、男性用トイレへのベビーキープやベッドの設置も提案していきたいと考えます。
<妊婦への配慮を> 妊婦、特につわりの時期は、大変デリケートでつらい時期ですが、他人からは妊婦に見られないという難点があります。通勤や、外出時にそれと分かるようなバッジを胸に付け、優先されるようなシステムが出来るといいのではないでしょうか。 こういった要望も一個人として訴えても、「参考にします」「予算の関係できません」の一言で片付けられてしまい、その後どういう検討が為されたのかも知ることができません。また、一個人が様々な機関に声を上げていくのはとても勇気の要ることだと思います。でも、たくさんの人が同じように考えているという事実があれば、自信を持って伝えていくことが出来ます。私たちは子育て中の消費生活アドバイザーとして連携を取りながら、消費者の生の声を届けていきたいと思います。どうぞ皆さんのご意見やアイデアをお聞かせください。たくさんの人の意見を取りいれて、要望を出していきたいと思っています。 メールをお待ちしています。 |