【子育てグッズ研究会】表紙



今月のテーマ

お客様相談室
お客様相談室に要望を伝えてみました。
今年、研究会で「アレルギーとベビーフード」というテーマで調査研究を行ってきた のですが、アレルギーの子供を持って一人で苦労している人が多く、その思いは切実なものでした。私の子供もアレルギーがあり、日頃から勉強もし苦労し感じるところが多かったので、一消費者としてベビーフードメーカーに要望を伝えてみることにしました。さらに、メーカーのお客様相談室がアレルギーについてどう対応するか興味があったので合わせて調査しました。

◆要 望◆

1)アレルギー児の場合、牛乳アレルギーの子は尚のこと、Ca摂取を牛乳に頼り切れ ないのでアレルギー用ベビーフードにもCa強化のものが欲しい。また、摂取量の目安 にしたいのでCa量も表示して欲しい。

2)魚、野菜、果物でもアレルギーになりにくいものを使って欲しい。アレルギーの 人が食べたい魚はタラ、サケ、しらす干しなど、購入しやすいものばかりでなく、購入が難しい特殊なものや、季節によっては手に入りにくいものもある。メーカーの材 料調達力や加工技術をもって家庭では難しい素材をできれば骨まで使えるものがいつ でも欲しい。

3)砂糖に敏感な子もいるし、アレルギーがない場合でも、ベビー用の菓子、ジュー ス類の甘さを減らして欲しい。現在販売中の「甘さ控えめ」でもまだ多い気がする。 一日の限度量に対する目安にしたいので砂糖の量も明記して欲しい。 

4)完了期以降のアレルギー用メニューを増やしてほしい。 
 

要望はお客様相談室に電話して「アレルギーの子供のベビーフードの提案など、こちらでよろしいでしょうか」と切り出し、「自分の子(1歳0カ月)の食事で困ってい る」という前提で話しを進めました。実際にかなり困っていることなので切実な要望 だと思います。要望は各社に同じように話すつもりでしたが、相談員の対応によって は省略したり、こちらの話しを引き出してくれる場合は詳しく話したりしました。 
 
 

◆ベビーフードメーカーとその窓口の対応◆
(メーカーは知名度の高い7社に絞りました。)

●Me社

アレルギー向けのベビーフードは現在ない。

1)の要望に対してはアレルギー用ミルクを与える事を薦められました。

2)はそこまでひどいケースはメーカーとしては対応不可能、専門店で購入するしか ないと見放すような言い方をされました。

3)の件のみ前向きで、メーカーが栄養教育をする立場として率先することも必要で 、要望が多ければその方向へ進むとのこと。
相談員は女性でテキパキしていてアレルギーの知識も豊富そう。ひどいアレルギーと いう表現は悲しいものがありますが、メーカー側の考えがはっきり出ていると思いました。やりとりしながら話しを進めたので40分程話しました。

●Mo社
相談員は女性。謙虚な話し振りで聞き上手。栄養に関しては詳しそうでしたが、アレ ルギーの知識は少なそうで突っ込んだやり取りはしませんでした。製品の成分表やア レルギーのミルクのメニューなどすぐに送ってくれました。フリーダイヤルではない のに30分近く話しました。

●Y社
相談員は50歳位の男性で面倒くさそうな対応。アレルギーの知識はありそうでしたが 、要望を述べると「特殊な場合だ」と反論され悔しい思いをしました。
また、要望を伝えているつもりなのに、相談だと思っているらしく「自分で食べられるものを選んで買うしかない」という見放した様な返答が何回かありました。
自分の子供も卵アレルギーだったと言っていましたが、苦労の経験も生かすでもなくこちらの切実さを分かってくれるでもなく残念でした。
頭の堅い方で、メーカーのイメージが下がりました。

●W社
相談員は女性。相づちがほとんどでやり取りというほどではない。アレルギーの知識 は少なそうでしたが、丁寧な聞き方でした。

●G社
1)についてはすでに売り出されているのでCaが何のCaか、後で調べてもらい電話してもらいました。
2)は緑黄色野菜の一つとしてヨモギを使っているということでした。 
相談員は女性でアレルギーの知識はある程度ありそうで、謙虚な態度で良く話を聞いてくれました。

●K社
1)を提案したところ、Ca量は赤ちゃんの場合あまり量にこだわる必要はなく、普段の食事からで良いと言われました。
つまりCa強化ベビーフードは意味がないということでしょうか。
2)の魚はコストの面で難しいかも知れないと言われました。相談員は30代女性で、アレルギーの知識は多くなさそうでしたが栄養一般の知識は多そうで、丁寧に話を聞いてくれました。

●P社
アレルギー用ベビーフードは出していないためか、アレルギーの知識は少なそうでした。相づちが上手で丁寧に話を聞いてくれ、話やすく感じました。
 

以上が窓口の対応の内容と様子でした。Me社とY社は、ひどいアレルギーの人は見放すという態度が感じられ、こちらが強気で要望を述べないと逆に押される感じでした。他のメーカーは謙虚な対応で、更に全メーカー判を押したように最後に「貴重な ご意見をありがとうございました。」と言われました。

◆まとめ◆

■お客様相談室は、企業と消費者双方のためにあるので、お互いの利益のために十分に活用されるべきです。企業の相談室はまずは柔軟な態度で消費者の意見を受け止め 、その中から企業にプラスになる発想も生まれるはずです。高飛車な態度はもっての外、消費者の意見は大事にして欲しいものです。

■どのメーカーでも「アレルギーの子供の・・・」と最初に話したにも関わらず電話を取った人がそのまま話しを聞いてくれました。これはアレルギーの担当は決まって いないということになりますが、消費者と十分なやり取りをしながらニーズを引き出し、効率よく開発へつなげるためには、もっとアレルギーの勉強をした人や経験を持っている人を窓口に置いて欲しいものです。せめてアレルギーに詳しい人と話をさせてもらえれば、言いたいことがもっと良く伝わったのではと思います。

■また、ほとんどのメーカーでは手紙での要望は直接開発担当者が見ると言っていましたので、頼りない相談員であればむしろ手紙のほうが正確に伝わると思います。 

■メーカーによってはフリーダイヤルを設定している所もありますが、今回の調査で 要望を伝えるだけでも10分位はかかり、長く話した所では40分にもなりました。専門的でつっ込んだ内容のやり取りになれば時間がかかりますし、そうあるべきだと思いますので、フリーダイヤルにして消費者の声を持つ企業の態度も必要かと思います。

■調査の終わりに雑談として、要望を伝える消費者がどの位いるのかを話しやすそうなメーカーに限って聞いてみたのですが、アンケートを実施したとしても年1回とか 、あるいは新商品が出たときとのことで、要望の電話は少ないそうです。つまり消費者は思い切ってでもわざわざ言うだけのことはあるということになります。

■私自身がそうだったのですが、自分だけのわがままとか、力なき一消費者と思って消極的になっていましたが、今回の調査を機に積極的に相談室を利用してみることにしました。そして、この要望が実現するものでなくても、アレルギー分野の充実につ ながればと今後の各社の動きに期待したいと思います。


 

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