| 【子育てグッズ研究会】表紙 |
只今ご紹介にあずかりました子育てグッズ研究会の今川と申します。本日はこのような立派な会にご招待いただきましてありがとうございます。今回のお話をいただいたとき、私どものような地味な研究会には場違いではないかと思ったのですが、気を取り直し企業や行政に勤めていなくてもできることはたくさんあるはずということをアピールしようと出て参りました。
この研究会は、アドバイザーの資格を取得しながら子育て中で仕事に就けない母親が、何かできることはないかと集まったのがそもそもの始まりです。育児中に必要な商品やサービスについて母親として実際に使用した体験をもとにアドバイザーの視点を生かして研究し、消費者や企業・行政に情報提供や提案を行っていきたいと考え活動しております。 では、活動の一例を紹介させていただきます。松下電器産業とマザーズクラブが共同企画・運営しているホームページ「ママのひろば」におきまして、昨年8月よりレポートやエッセイを掲載しております。こちらが子育てグッズ研究会の表紙になっております。
これは余談ですが、いくつかのメーカーにアドバイザーとして問い合わせたときと、一消費者として問い合わせたときとでは対応の仕方に違いがあったことがとても印象的でした。
ママのひろばをご覧になった方から「商品選択の際に役に立った」「いろんな商品について比較して欲しい」「アレルギーッ子を持つ親の大変さがよくわかった」「自分にも同じような経験があり今後の参考にしたい」など感想や要望をいただき、励みになると共に今後に生かしていきたいと思っています。
二つ目は研究会として今までの活動を形にしたかったという思いからです。今週月曜日に読売新聞に小冊子の紹介記事が掲載されたところ、今日までに100件近い申込みや問い合わせがありました(6月末現在1000件)。
子育てグッズ研究会の吉沢と申します。現在主にチャイルドシートを担当しております。今日は、まず私がチャイルドシートをテーマに選んだきっかけをお話しさせていただき、続いて、活動の中で感じたこと、わかったことなどをもとに、今後私たちが消費生活アドバイザーとして何ができるのか、何をなすべきか、研究会メンバー全員で考え、討議し、まとめましたことを発表させていただきます。
そういう状態で万が一のことがあったらどうなるか、皆さんも容易に想像していただけるかと思いますが、とにかくそういった恐ろしい状態で子どもは日常的に車に乗せられているケースが大変多いのです。
「子どもがチャイルドシートを嫌がるので使わない」という話もしばしば耳にします。こういった問題をどのように解決したらよいのか、明確なアドバイスはどこにもなく、自分の子どもを実験台にして自分で、手探りで、解決策をさぐっていくしかありませんでした。これだけ育児情報が氾濫するなか、何故私が抱えている問題を解決してくれる情報がないのだろうか。 今申し上げたようなことが、私の問題意識の出発点です。 さて、目下子育て中の私たちは「偏差値世代」の親であり、「HANAKO世代」の親であり、「高度成長時代」に「核家族」のなかで育った世代の親です。
また華麗なる独身生活をエンジョイしたHANAKO世代ですから、あふれるモノやサービスや情報を、自分のためにはハンドリングすることは得意です。しかし、いざ子育てに関することになると、経験がないわけですから、あふれるモノとサービスと情報のなかから、自分と自分の子どもにとって何をどう選び、使っていけばよいのか、判断に困ることがたいへんに多いのです。 クチコミアドバイスに頼ろうとしても、それぞれがほんのわずかな子育て経験から得たモノサシしかもっていないわけですから、それを鵜呑みにすることはできません。
国民生活センターの「たしか目」の1996年3月号にチャイルドシートの特集がありましたが、「たしかな目」を購読している子育て中の親、などというのはまず稀でしょうし、普通の育児情報誌では「こんなものがある、あんなものがある」という情報ばかりで、使い方の注意や工夫、困ったときはどうしたらよいか、などといった本当に必要な情報が当時はありませんでした。ただただあふれる情報に翻弄され、混乱し、不安になることもしばしばです。 また、子どもをもってしみじみ感じさせられることは「この社会はなんと子連れにとって住みにくい社会であるか」ということです。私たちはほとんどが核家族ですから、外出するとなると子どもを連れていかなければならないことが多いのですが、車の交通量が多い、段差の多い道、階段だらけの街はベビーカーを押す親に「外出するな」といわんばかりです。 先日我々研究会のメンバーの居住地において「鉄道及び公共施設の子連れサービスの実態調査」をおこなったところ、最近百貨店やスーパー、ファミリーレストランなどでは子連れ向けのサービスや施設がかなり充実してきているにも関わらず、公共施設においてはあまり充実していないという結果がでました。
子連れにやさしい設備やサービスの整備が不十分であることに加えて、正確な情報も手に入れにくい状況におかれている私たち子育て中の親は、この社会において「子連れは弱者である」ということを、そしてこの社会が弱者にとっていかに住み難い社会であるかを、日々身をもって実感させられます。
それでは私たちのように、今の日本社会における「社会的弱者」の立場にたった経験をもつ消費生活アドバイザーが、アドバイザーとして何を目指すべきか、何をなすべきか、について私たちの意見を述べさせていただきたいと思います。 まず、先ほども述べましたように、社会的に弱い立場におかれている人々の「こんなに住みにくい」「こんなに不便」「こうしてほしい」「ああしてほしい」という声を社会に反映させていく役割があると思います。
これは逆もしかりで、先ほど子連れ向けサービスの実態調査のところでも申し上げましたように、企業や行政が「実はこんなサービスを行っている」「こんなに便利なモノがある」ということが、私たち一般消費者のレベルになかなか伝わってこないわけです。
次に私たちを取り巻く人々、例えば子育て中であれば祖父母、幼稚園や保育園、学校の先生、地域社会の人々などに、正しい情報を提供していくことです。
親がせっかく正しい情報と判断に基づいて、子どもの安全のためにやっていることが、まちがった情報や判断にもとづいた無責任な周りの言葉で無になってしまう、
次に、今私たちが育てている子ども達は、まさに「21世紀を担う世代」です。この子ども達を、企業や行政と対等な立場でコミュニケートできる「自立した消費者」「自立した生活者」として、さらに「社会的に弱い立場にある人々の視点にたてる」人間に育て、社会に送り出していくという使命があると思います。 そのためにも、まず私たち自身が「自立した消費者、生活者」になること、そして弱者の声を社会に反映させてすこしでもこの社会をすみやすくするにはどうしたらよいのかを、考え、実行に移していくことが、私たちに課せられた使命ではないでしょうか。 私たちは消費生活アドバイザーであるとともに、またそれぞれの社会的肩書きにあらわされた立場にある人間である前に、まず、一消費者であり、一生活者であり、そして、一人の人間である、ということを忘れてはならないと思います。
高齢者の割合が4人に一人になるといわれている2015年、その頃には自分たちが何歳になっているか、みなさん考えて見て下さい。その時になって「ああ、なんて住みにくい社会なんだ」と嘆いても、もう手遅れなのです。
21世紀、2001年まであとわずか2年7カ月です。少しずつでも、身近な所から、できることから、皆さんとネットワークを組み、行動を起こしていきたいと考えております。 |